「確かにリサさんが美人で、仕事ができるのは認めます。リサさんは会社の独身男性の憧れで、よく飲み会に誘われるんですけど、紅一点になるのがイヤみたいで、私のことをお供に誘ってくるんです。行けば男の人たちが奢ってくれるし、初めは喜んで行ってたんですけど…男の人から『つぼみのまま咲かずに萎れちゃう花があるだろう、まるで悦子みたいにさ。お前、結婚できそうにないから、一生働かないとダメだなっ。でも、リサさんはモテモテだから心配なし』なんて私ばかりがこき下ろされるんです。でも、私が一番許せないのは、リサさんがいい気になって一緒に笑ってるところなんです。」

 

悦子さん(仮名・25歳)は会社の同僚、リサさんに反感を抱いていました。

 

「リサさんは誉められて、私は皆の笑い者にされるから、惨めで情けなくなります。だから仕事中に、リサさんに辛くあたって、嫌味を言ったり意地悪になってしまうんです。」

 

そのような態度をとられるリサさんは、「私のことやっかんでるんだわ」と受け止めてるかも知れません。

 

けれど、リサさんに辛くあたるのは、こき下ろされてる悦子さんを庇ってもくれず、労ろうともしないからだと言います。一人だけでいい気分になってるリサさんの無神経さに腹を立ててしまうのです。

 

仮にリサさんが「そんな言い方、悦子さんに失礼よ。それとも、小学生の男の子みたいに、好きな子をイジめてるだけなのかしらねぇ」と悦子さんの落ち込む気持を和ませたり、意地悪を言う男性に、やんわりと牽制球を投げていたら、悦子さんの溜飲も下がります。

 

悦子さんから辛くあたられたり、嫌味を言われたりすることもなく、仕事がやりやすくなるばかりでなく、「リサさんは美人で仕事ができて、性格もいいからね」と男性にはますますモテて、女性からも敬意を持たれるでしょう。

 

誉められて独りよがりに喜んでいられるのは、その場限りのことです。イヤな気分を味わった人は、違う形で憂さを晴らそうとします。職場で、飲み会で、仲間と快適に過ごすためにも、いい気分を一人占めにしないことが良さそうです。

 

まわりの人と一緒に気分良くなることが快適な時を過ごす秘訣と言えそうです。

 

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